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  • 秋本芳伸(有限会社ワイツープロジェクト)
  • 有限会社ワイツープロジェクト 取締役

ペルソナで知る海外マーケット--中国人のペルソナ--(5.実在感のあるペルソナを作る(1))

秋本芳伸(有限会社ワイツープロジェクト)
2009年02月03日

「中国人にとってのコーヒー」の調査により、「どのような顧客層が、どのようなシチュエーションでコーヒーを飲むのか」などの情報が手に入りました。ここから直接、インスタントコーヒーの販売戦略を立てることもできます。しかし、私たちはより的確な戦略を得るために、収集した情報を元にしてペルソナを作ることにしました。
今回は、収集したデータを分類し、インスタントコーヒーの顧客像の特徴を抜き出した過程を説明します。

■データの分類には時間をかけすぎない

 最初に収集したデータを分類し、それぞれの特徴を抜き出してみます。これによって顧客の姿を浮き彫りにしていくわけです。ところで、このステップを始める前に、一つ気をつけなければならないことがあります。
 データ収集には時間がかかりますが、データを分析、分類するのにも同じように時間がかかります。しかもデータの分類には、時間をかけようとすればいくらだってかけられます。たとえば、ある顧客のデータがどの分類に入るのか、あっち、こっちと迷いはじめたら、いくら時間があっても足りなくなってしまうということです。ですから、ここでは作業を始める前に、時間に制限をかけておくようにします。
 私たちは、プロジェクト全体のスケジュールを考えながら、データの分類にかけられる時間を逆算し、データの分類は最大3日間で終わりにすることにしました。いつまでたってもペルソナが出来上がらなくなるという事態を招かないようにするためです。

■重要な特徴をもとにグループ分けをする

 データの分類は、収集したデータから製品やサービスにとって重要と思われる特徴を抜き出してまとめていくことから始めました。データの中には顧客を表す特徴があります。まず、これによって分類します。たとえば、「都市に住んでいる」とか「郊外に住んでいる」、「オフィスワーカーである」、「学生である」というように分けていくわけです。

 そして、それぞれの分類の中から重要な特徴を取り出して、関連のあるものを集めてグループを作ります。といっても、実際には「どの情報が重要なのか」の判断が難しいことが少なくありません。判断のための基準が欲しいという声も上がりましたが、基準を作ることそのものも難しく、これもまた時間がかかりそうです。

 そこで、「これを重要なものとしてよいかどうかわからない」と迷ったときには、重要だとして入れておくことにしました。あとから修正をする機会もあるからです。

 このように言葉でいうと、ずいぶん面倒な作業のような印象を受けるかもしれませんが実作業としては、重要だと思われるデータを付箋のようなものに書きだし、内容が近い付箋どうしを近くに貼る、というようなものになります。付箋紙を使わずに、ワードやエクセルなどのソフトを使ってパソコン上で行うこともできます。


■FC社における顧客のグループ分け 

 FC社で収集したデータを分類したところ、主要なグループとして、「20代の働く女性」「30〜40代の主婦」「30代のオフィスワーカー」の3つのグループができました。


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実際には、もっとたくさんのグループがありました。たとえば、同じ20代でも、「20代女性の学生」や「20代男性の学生」のグループもありましたし、「共働きの夫婦」のグループもできました。しかし、このようなグループは、上記の3つのグループよりも小さかった(少数)ので、上記の3つのグループについて作業をすすめることにしました。


■グループの特徴をまとめる

 次に、グループごとの特徴を箇条書きにします。FC社でいうと、「20代の働く女性」「30〜40代の主婦」などのグループごとに、付箋に書かれた特徴を箇条書きにしました。例として「20代の働く女性」「30〜40代の主婦」の特徴の箇条書きを紹介します。


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次回はこの箇条書きからペルソナを作った過程をお話します。

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